【食】シュハスコの人気部位、牛のピッカーニャの塊肉は1キロ前後が適切って本当?

Brazil ブラジル

ぼんじーあ!ブラジル在住のぴょんぴょ子です。

今回は、ブラジリアンBBQことシュハスコ(churrasco)の代表肉としても知られる、牛のイチボランプ肉こと

ピッカーニャpicanhaのブロック肉の適正重量にまつわる話や、純粋なピッカーニャだけを切り分けて食べる方法などをご紹介します!

ピッカーニャを家で焼く際に、少しでもお役に立てれば幸いです。

1.ブラジル人から聞いた話

そもそもどうして適正重量なんて話に至ったのか、というところからゆっくりご紹介しております。

お急ぎの方は次の項目2.へスキップしちゃってください。

〜〜〜〜〜

自粛生活が続き、最近ぴょんぴょ家ではお肉を食べる機会が増えました。

突如現れた、抑えきれない肉欲。

当初はリングイッサ(ブラジルのソーセージ)やエスぺチーニョ(お肉の串焼き)を頬張るだけで満足していました。

それがいつの間にか、シュハスコの代表部位である牛のイチボ肉ことピッカーニャの塊肉に手をつけるように…。

塊肉を買うようになって数ヶ月経ったある日、ふと来伯当時にブラジル人から受けたアドバイスが脳裏をよぎりました。

ピッカーニャの塊肉は1キロ前後が適正

1キロを大幅に上回る塊肉は買うな。

何故ならば牛1頭あたりで取れる分量が決まっており、

重量級の塊はピッカーニャ以外の部位も含まれている、

もしくは、ピッカーニャを模した偽装部位だからだ。

ーbyとあるブラジル人

実はこれ、デマが混じっていたのです。

ただし、ぴょんぴょ子がこのことに気づくのはまだ先のお話。

来伯当初のぴょんぴょ子は素直にこの話を聞いて

「超重いピッカーニャは食品偽装なので気をつけなければ!」

と思ったものでした。

とはいえ、当時は [ 肉はシュハスカリアで食べるもの ] という認識が強かった上、

まさか自分で焼く日が来るなんて微塵にも想像しておらず、記憶の彼方に葬ってしまっていたのです。

この話を思い出してから、ピッカーニャへの警戒心が一気に高まりました。

ピッカーニャは脂が乗っていて柔らかくてジューシーであるが故に人気部位であり、また希少部位でもある為、他の部位よりも価格が高めな部位なのです。

なのに、重量の重すぎるピッカーニャは他の部位も一緒になってピッカーニャの面構えで店頭に並んでいる可能性があると言うのです。

「高価なグラム単価で、他の部位が含まれてたまるものか!!」

再び肉欲が高まり、気を引き締めてスーパーに繰り出すと、その日に並んでいたピッカーニャちゃん達はよりにもよって1.7キロ級のものばかりでした。

2.ピッカーニャ1キロ話の真相

さて、スーパーで1.7キロ級のものがゴロゴロ並ぶ様を目の当たりにしてしまったぴょんぴょ子は、コピー品を押収しようとする警察かのごとく、重量級ピッカーニャちゃん達を睨みつけておりました。

しかし、スーパーのお肉コーナーで、包丁をシャッシャっと研いでいる恰幅のいいアミーゴ達が視界に入った途端、

「肉のプロではない、あの時のブラジル人の話を鵜呑みにしてしまってもいいのか…?」

と冷静になってきました。

意を決してお肉のプロのアミーゴ達に聞いてみると、その話はブラジルでもよく出回ってしまっている噂話で、誤情報が含まれているとのこと。

結局、シュハスカリアさん含め肉ビジネスを生業にしているYoutuberの説明を聞いた上で辿り着いた真相(とぴょんぴょ子が判断した話)は以下の通りとなりました。

ピッカーニャの塊肉
  • 牛の品種や大きさによってピッカーニャの重さは異なる
    • 最近は外来種や勾配種も増え、1キロを大きく上回るピッカーニャが取れる牛もざらにある。
    • 同様に小型の牛であれば、1キロ未満のピッカーニャしか取れないこともある。
  • 店頭で“ピッカーニャ”として売られている塊肉のほとんどは、コーシャオン・ドゥーロ(coxão duro/太腿の肉)も含まれる
    • ピッカーニャ塊肉のうち、背中側から数えて3つ目の血管があるところまでが純粋なピッカーニャ
    • ピッカーニャに比べ、コーシャオンは筋が多く、肉は硬くて値段も下がる。
    • 純粋なピッカーニャだけを食べたい場合は、コーシャオンの部分を切り離すのがよい。
  • 万が一偽装ピッカーニャか疑わしい場合は、脂身を直接指で引っ張って見分ける
    • ピッカーニャは脂身を引っ張ってももげない。偽装されうる部位だと脂身と赤身の境目がもげる場合がある(買わないと判断つきにくい)。

噂されていた誤情報も、今ほど牛も品種が多岐に渡らなかった昔は正だったのかもしれませんね。

ちなみにぴょんぴょ子は、この真相に辿り着く前は、1キロ前後の塊肉を選び、切り離さずに一緒に焼いて食べていました。

コーシャオン・ドゥーロが含まれていたでしょうに

「ピッカーニャうんま〜!」

と悦に浸っておりました。

格付の某お正月番組だったら、降格確定タレントの仲間入りを見事に果たしていたことでしょう。

3.純粋なピッカーニャだけ切り分ける方法

さて、上述したようにほとんどのピッカーニャの塊肉にはコーシャオン・ドゥーロが含まれてしまっているわけです。

純粋なピッカーニャだけを食べたい貪欲なみなさんの為に、コーシャオン・ドゥーロと切り分ける方法をご紹介します。

店頭で切り分けてもらう

お店によっては、店頭で切り分けてもらえる場合もあります。

ただし、切り分けても、お支払い額はコーシャオン込みの値段のままであることが大半です。

切り分けられたコーシャオンも捨てずに一緒にパックしてもらって持って帰りましょう。

自分で切り分ける

店頭で切ってもらえなければ、自分で切り分ければいいのです。

ピッカーニャとコーシャオンの切り分け方
  1. ピッカーニャの塊肉を、脂の面(薄いピンク側)を下に、お肉の面(濃い赤ピンク側)を上にしてまな板に置く。
  2. ピッカーニャの塊肉は二等辺三角形のような形をしているが、頂点側が上半身と底辺側がコーシャオンと繋がっていることを理解する。
  3. お肉面で大きな血管が3本あるのを見つける(つまむと他より血が滲み出てくる箇所)。
  4. 上半身側から数えて3本目の血管があるところまでが純粋なピッカーニャ。この3つ目の血管上が底辺となるようにコーシャオン部分を切り離す。

※上の画像はぴょんぴょ子画伯によるイメージ図です。絵のクオリティはご愛嬌ということで。

ちなみに下の写真は、コーシャオンを切り分ける前のピッカーニャの姿です。左が肉面、右が脂身面です。プツプツして見えるのは、塩です。

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如何でしたか?

ピッカーニャを塊肉の状態のままフライパンで焼く方法はコチラの記事でご紹介しておりますのでご参照ください!

たまにはブラジルライフらしいお話でした。Tchau!

参考:https://youtu.be/EAiI5GwPe8I、https://youtu.be/M-SmkrkMS0g、https://youtu.be/sPlEhhAhZ0U、https://youtu.be/T1XXCQLAj5I

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