【文】タイ沼どハマり勢必見!気楽に観て楽しめる おすすめタイ映画8選

Thailand タイ

さわでぃーか!タイ大好き歴20年越え、ぴょんぴょ子です。

2020年頭頃から『2gether』、『SOTUS』、『TharnType』、『Theory of Love』をはじめとするタイのBLドラマがバズり、“タイ沼”という呼称が誕生する程までにタイ文化(もしくはタイBL)が注目を集めるようになってきました。最近だと『2gether』の続編『Still 2gether (เพราะเรา(ยัง)คู่กัน)』が8月14日から放送開始となることも話題ですね。いや〜待ち遠しいったらありゃしない。

タイ好きとしてこの流れは非常に嬉しいもので、BLに限らず、今後日本に入ってくるタイ映画、タイドラマが増えてくることを超期待しております。

さて今回は、そんなタイ沼にどっぷり浸かっているみなさんにオススメしたい、気楽に観て楽しめる、番人受けするタイ映画(とイケメン俳優のプチ情報)をご紹介して参ります!(予め申し上げますと、ほとんどは非BL作品です)


1.SuckSeed

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โดย GTH – http://www.suckseedthemovie.com/, การใช้งานโดยชอบธรรม, ลิงก์

2011年に公開された、恋愛と友情と音楽が入り混じる、典型的なコメディ青春映画です。

舞台は現代のチェンマイ。音楽経験のない主人公と友人が、片思いの幼なじみの気を引く為にバンドを組んだものの、気がつけば三角関係に…!

これだけ読むと、なんとなくありきたりのコメディ映画を想像してしまうかもしれませんが、タイ沼勢が見て損はないのは、ストーリーが面白いからという理由だけではありません。

作中では、『Paradox(←ぴょんぴょ子イチオシ!)』や『Bodyslam』等、タイの有名アーティストが歌いながら登場するシーンがところどころあり、当たり障りない程度のミュージカル要素がほんのり含まれております。この映画を観るだけで、T-POPことタイポップやタイのロックの有名曲を知ることができる、一石二鳥の作品なのです。

また、主人公の友人クン役(とその双子のケー役)を演じたピーチ君(พีช)ことパチャラ・ヂラーティワット君(พชร จิราธิวัฒน์)はじめ、今では売れっ子の俳優の何人かがこの映画でデビューを飾っております。つまり、この映画を観れば彼らの初期の演技を見ることができるのです。

↑今は俳優 兼 実業家のピーチ君

↑ぴょんぴょ子の大好きなガンちゃん(กันต์ ชุณหวัตร)もちょっぴり出演してます!


残念なのは、日本語字幕のついた映像が出回っていない点です。2020年7月現時点では、タイで字幕無しDVDを買うしか観る術がありません。ただ、2012年の第4回沖縄映画祭で上映されている(しかも海人賞グランプリを獲得!)ので日本語字幕自体は作られていてどこかで眠っている可能性があります。いつの日か動画配信サービスにひょっこり現れてくることを期待しましょう。

SuckSeed

原題:Suck Seed ห่วยขั้นเทพ
公開年:2011年
ジャンル:コメディ、音楽、青春
俳優:ジラーユ・ラオンマニー、パチャラ・ジラーティワット


2.バッド・ジーニアス 危険な天才たち

2017年にタイで公開され、日本を含む世界的に大ヒットしたスリラー映画です。

主人公は天才少女。彼女の通う高校で、友人にテスト勉強を教えたことがきっかけとなり、他の同級生も巻き込んで世界的な統一入試で大がかりな不正(カンニング)を行うことになり…!

“世界規模の犯罪”であれど、その内容が“カンニング”というわかりやすいな話でもあり、130分があっという間に感じるほどに見入ってしまう、ハラハラドキドキの映画です。「実話なのでは?」と思う程リアル過ぎるストーリーですが、どうやら、中国で起きた集団カンニング事件を基に作ったフィクションだそうです。

この映画は、ストーリー自体は深く考えなくても理解でき、スリリングでテンポもよく、楽しんで観ることができると思います。一方で、タイでなかなか無くならない格差問題が垣間見え、考えさせられる作品です。

ぴょんぴょ子の推しは、この作品の中に登場する、主人公並みの優れた頭脳を持つ同級生役を演じたノン君(นน)ことチャーノン・サンティナトーンクン君(ชานน สันตินธรกุล)です。彼は、ぴょんぴょ子がかつてどハマりしたタイドラマ『Hormones the series』のシーズン3で、バイセクシャルで悩む女の子と付き合う男の子役を演じていました。当時から、「なんでちょい役なの?」と思うくらいイケメンで、『2gehter』のブライト君(ไบร์ท)のような突出したイケメンというよりも、どこか素朴で親近感が湧くイケメンです。(ちなみにこの映画の準主役を演じたジェームス君や、1.で紹介したピーチ君、ガンちゃんも『Hormones』シリーズに出演しています)

最近ではNetflixのドラマ『Bangkok Love Story Pleed』(ストーリー自体は途中で飽きてしまったのですが、タイの華僑文化が描かれていたのは興味深かったです)で主人公を演じるなど俳優活動は継続しており、今後の活躍が非常に楽しみでなりません。

↑日本の佐賀県でアーチェリーのドラマ『Project S The Series』の撮影を行ったノンたん

映画の内容よりもノン君について語り過ぎましたね、さーせん、次いきましょう。

バッド・ジーニアス 危険な天才たち

原題:ฉลาดเกมส์โกง
公開年:2017年
ジャンル:スリラー、ヒューマン、青春
俳優:チュティモン・ジョンジャルーンスックジン、チャーノン・サンティナトーンクン


3.Friend Zone

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โดย แหล่งที่มา, ลิงก์

異性が好きな男女がお互いに、“我々は友達関係だ”、と線引きしてしまった後に恋愛関係に発展するのか?を描いた作品、です。

物語は、主人公が高校生時代に片思いしていた幼なじみの女の子を回想するところから始まります。その女の子とは親友で常に一緒に過ごしていたのですが、ある時、咄嗟に“友達として好きだ”と、言ってしまいます。それ以来、その言葉に縛られてしまった2人の関係の行方は…?

前述の2作品に比べて、年齢層が少し上がった大人のラブコメです。日本人が見ると、主人公の男性の、女性への献身っぷりがオーバー過ぎて、リアリティが無さすぎるように感じるかもしれません(女性からの束縛が強すぎる、といったところも含めて)。生憎ぴょんぴょ子はこのような体験をできたことはありませんが、タイ人と付き合ったことのある日本人からは、良くも悪くも似たような話を耳にすることが多々あります。もしタイで恋愛をしたいなら観ておいて損はないと思います。

『SuckSeed』と同じ監督が手がける作品ですが、興行収入は『SuckSeed』の約2倍にも登るほどヒットし、2019年公開タイ映画の興行収入ランキングでは1位と僅差で2位でした。

もれなくこの作品も日本未入荷で、日本語字幕のついた映像は見当たりませんでしたが、タイ沼のモチベが高い間にタイ語を習得してご覧になってみてください。

Friend Zone

原題:Friend Zone ระวัง..สิ้นสุดทางเพื่อน
公開年:2019年
ジャンル:コメディ、ロマンス、ラブコメ
俳優:ナパット・シアンソンブーン、ピムチャノック・ルーウィセートパイブーン


4.愛しのゴースト

2013年に公開されるや否や、タイ映画の歴代興行収入トップに躍り出た、超超大ヒット作品です。

舞台は200年ほど前の時代、現チャクリー王朝(ラッタナーコーシン朝)の初期のバンコク(プラカノーン周辺)。主人公は妊娠中の最愛の妻を置いて出兵するも、その間に妻はお腹の子供と共に死んでしまいます。死んだはずの妻は、主人公への愛が強かったが故に、霊として住み着くようになります。何も知らずに戦地から帰還した主人公は、霊と気付かずに死んだ妻と新生活を始めようとするのですが…!!!

と、ここまで読むとホラー映画なのですが、実はロマンティック・ちょい怖・大爆笑コメディ映画なのです。この映画は『メーナーク(แม่นาก)』或いは『ナーンナーク(นางนาก)』と呼ばれる女の霊の怪談を元にした作品なので、ホラー要素はたしかに含まれます。このメーナークの怪談自体は、本作以外にも過去に何作も制作されるほど、タイ人なら誰もが知る有名なお話です。そんなホラーストーリーを、オチまで変えてホラーコメディ映画に大変身させたのが、この映画なのです。

本作は、舞台が200年ほど昔の設定なので、東洋のベニスとも呼ばれたバンコクの水上での暮らしぶりや、ファッション(服装、髪型、お歯黒など)等が当時の姿で描かれております。この映画を通して、これでまた一つ、タイに関する知識が増えますね。遊園地のシーン等、ところどころ時代背景ガン無視のところはありますが、そこんところは目を瞑ってください。

この映画がタイで公開された2013年当初、ぴょんぴょ子は映画館で観ましたが、老若男女で満席状態で、至るところでドッカンドッカン笑いが起こっていました。元ネタを知っているから笑える、といったパロったシーンも出てきますので、ホラーが苦手でなければ『ナーンナーク』過去作も見てみてください。ちなみに2014年に日本の映画館でも上映されたのでぴょんぴょ夫と観に行きましたが、元ネタを知らずに見たぴょんぴょ夫もケラケラ笑っていたので、元ネタを観なくても十分笑える作品かと思います。

補足ですが、Youtubeによるタイドラマ鑑賞でタイ沼に陥った人なら、この映画の主人公に既視感があるはずです。この主人公、SaRa等のCMに出演しているマリオ・マウラー君(มาริโอ้ เมาเร่อ)が演じているのです。公開当初にタイで一緒に観た友人Aちゃんは、マリオ君にどハマりし、その後何度も映画館へ通っておりました。マリオ君を見る度にAちゃんを思い出します。

↑マリオ君、タイの発音的にはマリオー君

愛しのゴースト

原題:พี่มาก..พระโขนง
公開年:2013年
ジャンル:コメディ、ホラー、ロマンス、ラブコメ
俳優:マリオ・マウラー、ダビカ・ホーン


5.アタック・ナンバーハーフ

1990年代に実在したLGBTの男子バレーボールチーム“サトリーレック(สตรีเหล็ก直訳:鉄の淑女)”を題材に描いた、2000年公開のスポコメ映画です。

実力はあるにもかかわらず、LGBTであることを理由にバレーボールの代表選考から外されてしまった主人公。差別や偏見と戦いながら、新しい男子チームを結成して国体優勝を目指そうとするが…

差別や偏見に負けずに明るく生きる主人公達がかっこいい&可愛い、そして何よりポップで面白い映画です。

タイはLGBTに“寛容”と言われてますが、悲しいことに差別が存在しないわけではないのです。舞台となった1990年代のタイというと、アジア危機やバンコクの高架鉄道BTSの誕生を思い浮かべるのではないでしょうか。そんな時代のタイでのLGBTの生き方、彼らに対する家族、友人、世間の目を見ることができる作品です。

公開当初、小学生だったぴょんぴょ子は運よくもタイの映画館で見ることができました。当時、セリフや内容を深く理解できなくても、映像だけでも差別を感じ、それでも明るく堂々と生きている主人公達がかっこよく見えたこと、そして、観客が爆笑の渦に包まれたと思いきや、鼻をすする音が何度か聞こえたことを覚えています。大人になって字幕付きで見直して、改めて好きになった映画です。

公開から2年後には2作目が、2014年には3作目が作られ、幸いなことに、3作とも日本語字幕付きのDVDが出ております。1作目と比べて、3作目の画質の良さに感動すること間違いなし。

アタック・ナンバーハーフ

原題:สตรีเหล็ก
公開年:2000年
ジャンル:コメディ、スポーツ、ヒューマン
俳優:ジェッダーポーン・ポンディー、サハーパープ・ウィーラカーミン


6.フェーンチャン 僕の恋人

2003年公開のヒューマンストーリー。

ある日、主人公は幼馴染みの結婚式に参列する為に実家のある田舎へ向かいます。その途中に、初恋にあたる幼馴染みとの日々を思い出し…

ストーリーはびっくりするほどシンプルで、ほぼ主人公の幼少期の回想です。ただ、それがどこか懐かしくていいんです。それがタイで大ヒットした理由の一つかもしれません。この映画を見ると、国籍問わず、子供の頃の初恋は甘酸っぱいものなのだなぁとしみじみと思います。

この映画から、ひと昔前の田舎の雰囲気をみることができます。『Always』シリーズや『となりのトトロ』というと、更に時代は遡り過ぎてしまっていますが、でもそれに近いものがあるはずです(語彙力!!!)。

幼少期を演じた子役達は、今では20〜30代となり、中には今でもTVやモデルなどで大活躍している人もいます。

日本でも2004年に公開され、日本語付きのDVDがありますので、純粋で甘酸っぱい恋が見たい、ほんわかキュンキュン物語が観たい、タイ人の育った雰囲気を知りたい、なんて人は是非手に取ってみてほしいです。

フェーンチャン 僕の恋人

原題:แฟนฉัน
公開年:2003年
ジャンル:ヒューマン
俳優:チャーリー・タライラット、フォーカス・ジーラグン


7.マッハ!!!!!!!!

2003年に公開されたアクション映画です。

主人公はムエタイの選手。ある日、仏像の首が盗まれたと聞き、取り返しに向かうが…!

世界的に有名なタイ人アクション俳優トニー・ジャー様(タイではジャー・パノム/จา พนมの名で活躍)が主演です。トニー様のアクションシーンはCGもスタントもワイヤーも一切無し、という触れ込みのこの映画、ムエタイや武術、格闘技が好きな人にはたまらない映画です。むちゃくちゃかっこいいです。

ムエタイ好きなら、プレミアムエディションの購入をお勧めします。というのも、古式ムエタイ(ムエボーラーン/มวยโบราณ)の型を日本語字幕付きで紹介したDVD付きなのです。型ってあまりYoutubeとかで探しても見当たらないので、とても貴重な資料ですよね。

大ヒット故に、本作もシリーズ化されています。もしトニー・ジャー様にハマったら、『ワイルド・スピード』シリーズよりもまず先に、主演の『トム・ヤム・クン!』も是非ご覧ください、こちらの方が泣けます。

タイのポップカルチャーは好きでも、ムエタイは…と思うなら、観るよりも先に先にムエタイを習い始めた方がいいかもしれません。実際にムエタイを始めてみると、本作により興味が湧き、本作のアクションシーンの凄さがより伝わりますよ!

マッハ!!!!!!!!

原題:องค์บาก
公開年:2003年
ジャンル:アクション、コメディ
俳優:トニー・ジャー、ペットターイ・ウォンカムラオ


8.アンニョン!君の名は

กวนมึนโฮ.jpg
โดย จีทีเอช – http://guanmuenho.com/flash/mainHello.html, การใช้งานโดยชอบธรรม, ลิงก์

いやいやアンニョンて、タイ沼から抜け出しちゃってるやんけ!

韓国で出会った、お互いに名前も知らないタイ人の男女が、助け合いながら韓国旅行を続ける途中に恋に落ち…!

そうなのです、舞台は韓国なので、タイ要素はほとんどないのです。よって、本作からはタイに関する知識を得難い為、紹介するか迷いました。だがしかし、ぴょんぴょ子はこの映画を通じて学んだタイ語が多く思い入れのある作品だった為、そんな理由でランキングに載せることにしました。ちゃっちゃん。

本作は、日本の映画“君の名は”が公開されるよりも前の2010年に公開されており、その年のタイ映画の興行収入1位の大ヒット作品です。本作の主人公を演じた3枚目俳優チャンタウィット・タナセーウィー(ฉันทวิชช์ ธนะเสวี)氏は翌年の『ATM』でも主演で大ヒットし、今ではタイ人なら誰でも知る俳優の1人となっています。

↑あだ名は日本語で表現するのが難しいเต๋อ(ターとテゥアーの中間のような音)さん

主人公の女性を演じたヌーナーちゃん(หนูนา)ことヌンティダー・ソーポンちゃん(หนึ่งธิดา โสภณ)は、最近だとNetflixのドラマ、『オー・マイ・ゴースト』(このドラマも途中で飽きてしまいましたが、ラストはちょっぴり泣けます)でも主人公を演じており、相変わらずの大袈裟な演技でコメディ感が強い女優として活躍中です。

↑28歳には見えないほど童顔で可愛いヌーナーちゃん

この映画も、残念ながら日本語字幕のあるDVDは発売されておりません…。映画祭等で何度か上映されてはいたので、これまたサブスクに上がってくることを願うばかりです。

アンニョン!君の名は

原題:กวน มึน โฮ
公開年:2010年
ジャンル:コメディ、ロマンス、ラブコメ
俳優:チャンタウィット・タナセーウィー、 ヌンティダー・ソーポン


最後に

如何でしたでしょうか?

ぴょんぴょ子の馬鹿っぷりを隠さずに申し上げますと、今までに日本に入ってきたタイ映画は、世界的な映画賞をバンバン受賞するような、パンピーが理解するのは難しい作品が目立っておりました(若しくは超ホラー系か、ムエタイ系)。

一時期話題になった、『ブンミおじさんの森』や『ポップアイ』、日本の俳優、浅野忠信も出演していた『地球で最後のふたり』、『インビジブル・ウェーブ』は、ぴょんぴょ子には難解すぎて、素直に“面白かった”と言い難かったのです(映画が分かる人にはとても面白い作品らしいので、読解力の乏しいぴょんぴょ子の意見を間に受けないでくださいね!)。

今回、敢えてこれらの代表的な作品を外したのは、ぴょんぴょ子が心からオススメできる作品ではなかったという理由の他に、タイ映画は難し過ぎる作品ばかりではないんですよ、じっくり考えなくても気楽に観て楽しめるタイ映画だってあるんですよ、と伝えたかったからです。

日本にはタイポップカルチャーブームが何回か来ています。少なくともここ10年の中でも、今が一番アツい気がしています。このアツさがずっと続くこと、また、このブームに乗って1人でも多くのタイカル好き・タイ沼厨が増えることを願ってます!

そして今は日本語字幕付きで発売されていない作品も、いつの日かAmazon PrimeやNetflixなどの動画配信サービスで配信される日が来ると信じましょう!

タイカルぢゃる〜ん!(そんぷらじゃるーん風)

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