【旅】フェリチェ・ヴァリーニの謎の幾何学アートがブラジル初上陸!スタール邸とは?

Brazil ブラジル

ぼんじーあ!ブラジルの虜、ぴょんぴょ子です。

先日、サンパウロの旧日本大使館の建物にスイス生まれの現代アート作家フェリチェ・ヴァリーニの巨大幾何学アートが出現しました。

その数、なんと4点!!!!!

今回は、突如現れた4つの幾何学アートについてや、建物の歴史や場所についてもまとめてご紹介して参ります!

1.空間に浮かぶ幾何学アート

サンパウロに登場した、宙に浮いたような巨大な幾何学模様の現代アート。言葉で表現してもなかなかピンと来ないかもしれません。

百聞は一見に如かず。早速ですが、ご覧ください!

①Douze Petits Disques Dans Le Grand

②Zig Zag De Quatorze Triangles

③Doubles Cercles Concentriques

④Sept Arcs De Cercles

特徴

模様が宙に浮いているような不思議な感覚を覚えましたよね。
写真で見るとより一層錯覚に陥りやすく感じます。

これがなんと、実際に現場に行くとですね…

壁や装飾品などの物体に色が塗られており、ただペンキが飛び散っているだけというか、
適当にペンキをベチャッただけのように見えるんです。(失礼)

それなのに、ある角度から見ると、模様として浮かび上がって見えるのです!!

<span class="fz-12px">ぴょんぴょ子</span>
ぴょんぴょ子

写真を撮る際、図形をピッタリ合わせて完全な形にするの、結構難しいです。どこかを合わせようとすると他がズレちゃったり、線を合わせることに夢中で全貌を写し損なっていたり…(ぴょんぴょ子だけ?)。撮った後にその場で写真を確認するのをオススメします。

模様が完成して見える角度を探すのも楽しいので、是非実際に訪れてみてください。

フェリチェ・ヴァリーニ氏

さて、こんな面白いアートを誰が考えて実行に移したのかと言いますと、スイス生まれの芸術家Felice Varini(フェリチェ・ヴァリーニ)氏です。

1952年生まれのフランス在住のアーティストで、世界中で作品を残していますが、ブラジルでの作品は今回が初なんだとか。

ちなみに日本にも東京や愛知県でも彼の作品を見ることができます。

<span class="fz-12px">ぴょんぴょ子</span>
ぴょんぴょ子

立川にある作品は黒い細めの円なので、初見は全く気付かなかったです(恥)

2.場所や入場方法

ブラジル初上陸となったフェリチェ・ヴァリーニ氏のこれらの作品が鑑賞できるのは、Artium de Cultura財団の本拠地です。
そしてなんと無料で見学できちゃいます!

Instituto Artium de Cultura
  • 営業時間:水〜金:12:00−18:00、土日:10:00−18:00
  • 入場料:無料
  • 住所:R. Piauí, 874 – Higienópolis, São Paulo – SP, 01241-001

ブエノス・アイレス公園の北側に位置しますが、入り口が狭くて気付きにくいので住所番号の874の数字を見落とさないようにお気をつけください。

また、入場の際は入り口にてワクチン接種証明の提示や、事前にオンラインで予約の上チケット(無料)の提示が必要になるのでご注意を。ただ空いている時間帯であれば、入り口にてその場で無料のチケット購入手続きを行っても入場できます。

予約やチケット購入先はコチラhttps://www.eventim.com.br/artist/felicevarini/

ちなみにこの展示は、暫定で2022年5月1日までとされています。
見に行くなら今のうちです!!

3.作品の所在地Palacete Stahl

こんな素敵な作品が存在するお城のようなこの豪邸、現在はArtium de Cultura財団(非営利の文化団体)が利用していますが、
建物自体はPalacete Stahl(スタール邸)と呼ばれています。

果たして一体どのような場所なのでしょうか?

スタール邸の歴史

スタール邸の歴史は今から約100年前に始まり、所有者が転々として今に至ります。

過去にはなんと日本の領事館が置かれていた場所でもありました。

  • 1920年スウェーデン総領事館のGustav Stahl司令官が土地を購入,Stahl邸が誕生
  • 1921年スウェーデン領事館が設置される
  • 1924年イタピラの有力なコーヒー生産者が買い取る
  • 1932年銀行家が買い取る
  • 1940年大日本帝国が買い取り、領事館が設置される
  • 1941年第2次世界大戦により領事館が撤退
  • 1951−2年日本領事館が再び設置される
  • 1980年領事館が移転空き家
  • 2005年Conprespに歴史的重要文化財として登録
  • 2007年現在の所有者が購入
  • 2020年Instituto Artium de Culturaの本社が設置

日本領事館時代の名残

誕生から約20年後に日本の領事館が買い取った後、不在期間を含む約40年もの間サンパウロの日本領事館が設置されていたんです。

この間に竹林が植えられ、日本風の庭園(松や山茶花?椿?のような木も見かけられました)ができたんだとか。

現在はArtium de Cultura財団が利用

領事館が移転すると空き家となるものの、建物がCompresp(サンパウロ市歴史文化環境遺産保存審議会)に歴史的遺産として文化財に指定されてしまいます。
それが意味するネガティブな面だけを掻い摘むと、建物自体の取り壊しが不可となるだけでなく、この建物自体の修復や建物の維持が義務付けれられちゃうんです。

1980年に領事館が移転して以来荒廃が進んでいたのに、重要文化財に認定されてしまったことで数年間買い手がつかなかったそうなのですが、2007年にようやく現在の所有者が購入。
修復作業を経て、2020年にArtium de Cultura財団の拠点がこちらに移ったようです。

今では、同財団により施設の一部が美術館として一般公開されています。



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如何でしたか?

フェリチェ・ヴェリーニ氏の作品展示は(現時点では)5月1日まで!それ以降も他の展示をお楽しみくださいませ〜!

参考:http://institutoartium.org、https://www.revistamuseu.com.br/site/br/noticias/nacionais/11867-23-07-2021-instituto-artium-abre-as-portas-em-sao-paulo.html

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