【文】忘年会の幹事必見!ブラジル流クリスマスの面白いプレゼント交換!

Brazil ブラジル
ブラジル流!みんなで楽しめる、面白いクリスマスのプレゼント交換

キリスト教徒の多いブラジルでは、11月あたりから、早いところではハロウィン期間中からクリスマスの飾りが街中に増えてきます。

クリスマスデコレーションを見ると、プレゼントを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

ブラジル流!みんなで楽しめる、面白いクリスマスのプレゼント交換
サンパウロのクリスマスデコレーション屋さん@25 de Março


日本では恋人同士でプレゼントを交換したり、親或いはサンタクロースが子供にプレゼントを渡す習慣がありますね。

地球の反対側ブラジルのクリスマスでは、日本とは異なった、プレゼントに纏わる面白い習慣があるのです。


ブラジルでは、主にキリスト教徒の家庭は、クリスマス当日を家族と共に過ごします。

クリスマスに家族で行われることの一つにプレゼント交換があります。


また、年末は、Festa de Confraternizaçãoと呼ばれる、年が変わる前に集ってお祝いする会、

要は日本の忘年会に似たような集いが企画されます。

忘年会と同じように、仲の良い友達だけの会だったり、会社のメンバー(もちろん上司がいることも)での会だったりと

いろんなメンバーで開かれます。

そのFestaでも、同じようにプレゼント交換を行うことがあります。


日本のプレゼント交換といえば、

参加者が円形に座り、其々が買ってきたプレゼントを横の人に回していき、ストップがかかったタイミングで自分が持っていたプレゼントが自分のモノになる!

といったようなやり方を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。


ブラジルのプレゼント交換は、これとは異なった2パターンの方法があるのです。

今回はブラジル式の面白いプレゼント交換をご紹介します!

斬新な催し物が求められているクリスマスパーティーや忘年会の幹事さん、必見ですよ!


1.パターン①アミーゴ・ラドラォン/Amigo Ladrão

ブラジル流!みんなで楽しめる、面白いクリスマスのプレゼント交換

一つ目に紹介するのは、アミーゴ・ラドラォンと呼ばれるプレゼント交換です。

自分が用意したプレゼントが誰にプレゼントされるかわからない、という点は、日本で馴染みのあるプレゼント交換と共通していますが、1点、大きな違いがあります。


それは、この方法の名前についているラドラォン/Ladrãoが意味する”泥棒”という言葉がヒントになっています。


では具体的にどのような方法で行うのでしょう?


アミーゴ・ラドラォンのやり方

アミーゴ・ラドラォンのルールと、プレゼント交換を行う当日までに必要な事前準備の内容をご紹介します。

事前準備
  1. 参加者でプレゼント1個あたりの予算を決める
  2. プレゼント交換当日までに各自でプレゼントを1個用意する
ルール
  1. 各自が用意したプレゼントを一か所に集め
  2. くじ等でプレゼントを選ぶ順番を決める
  3. トップバッターが、1.のプレゼントの山から欲しいと思うプレゼントを1個選び、みんなの前で開封する
  4. 2番目の人も同様にプレゼントの山から一つ、自身のプレゼントを選び開封する。もしトップバッターが選んだプレゼントの方が欲しい場合は、相手の同意無しに交換できる
  5. 3番目以降も同様に、自身のプレゼントを選んだ後に、自分の番までに既に開封されたプレゼントと比較し、交換できる


このように他の人が選んだプレゼントを、相手に有無を言わさずに取り替えてしまう≒奪えてしまうことから、名前にLadrão(泥棒)とつきます。


要は選ぶ順番が最後になった人が欲しいプレゼントを手にすることができる、という斬新なプレゼント交換なのです。


自分が買ったプレゼントが、誰からも欲しがられるモノとなると嬉しいので、良いプレゼントを買う気になりますよね。

逆に、敢えてつまらない物を買えば”略奪”が起きるので、会を盛り上げることができます。


また、上記のやり方と異なる、別ルールもあります。

交換(という名の略奪)の概念は継続しつつ、2番目以降に選ぶ人は、プレゼントを開ける前に略奪するかどうかを決める”、という方法です。

この方法でも、奪った物よりもいいプレゼントが開封された場合などに盛り上がりますね!

2.パターン②アミーゴ・セクレート/Amigo Secreto

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ポルトガル語で“秘密の友達”を意味するアミーゴ・セクレート(アミーゴ・セグレード / Amigo Segredoとも)。

こちらは、1つ目に紹介した方法よりも平和的で、日本でも“シークレットサンタ”という名称で近年徐々に知られつつある方法です。


アミーゴ・セクレートのやり方

アミーゴ・セクレートの方がルールはシンプルですが、当日までに必要な事前準備がほんの一手間だけ余分にかかります。

事前準備
  1. 参加者でプレゼント1個あたりの予算を決める
  2. 誰が誰に渡すのかをくじ等で決める ※自分が誰に渡すのか以外は非公表
  3. 各自プレゼントを買う
ルール
  1. 渡す順番を決める
  2. 順番に、自分が渡す相手の名前を発表し、プレゼントを渡す。受け取った人はみんなの前で開封する。


こちらも別ルールとして、プレゼントを渡す順番を、“渡す人基準”ではなく、“もらう人基準”にして、プレゼントを買った人に名乗り出てもらうというやり方もあります。


略奪が起きることなく、自分のことを考えて選んで買ってくれたプレゼントを受け取ることができる、

ほっこりするプレゼント交換です。


3.其々のプレゼント交換のメリット&デメリット

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①のアミーゴ・ラドラォンも、②のアミーゴ・セクレートも、どちらのプレゼント交換も楽しいことには変わりありません。

が其々、メリット・デメリットがあるので、いろんな観点から挙げてみます。


【プレゼントをもらう際】

もらった時のことを考えてみましょう。

①Amigo Ladrãoだと、最終番手がハッピーになる一方、それ以外のメンバーはガラクタが回ってくる危険性があります。ポジティブに捉えるなら、自分が今まで踏み込んだことのない未知の領域のブツを手にする可能性を秘めている、ともいえます。

一方、②Amigo Secretoの方が自分を考えて選んでくれたプレゼントを手にすることができるので嬉しいですよね。


【プレゼントを用意する際】

用意する時のことを考えるとどうでしょう。

①Amigo Ladrãoの方が相手がわからないのでプレゼント選びが難しいと考える人もいる一方、

誰にあげるかわからないから適当でいい、なんなら自分の欲しい物を買ってもいいから楽、という考え方の人もいます。

②Amigo Secretoだと、相手のことを考えて買うことになる為、楽しい半面、1.よりも時間を要することになりがちです。

また、万が一もしそこまで面識のない人に渡すことになった場合は、難易度が上がってしまいます。


【企画・実行する際】

企画、実行する時のことを考えてみますと…

①Amigo Ladrãoであれば、プレゼントを1つ用意さえすれば当日参加も可能なので、調整しやすいですね!

②Amigo Secretoは、すぐ集まれる仲なら問題ありませんが、事前に誰が誰に渡すのかを本人以外に知られることなく決める手間がかかります。(ちなみにブラジルでは、オンライン上で決めることができる、Amigo Secreto専用のwebサイトがあり便利です)

また、出欠を確定しないと渡す相手を決められないので、出欠がなかなか決まらないとプレゼントを購入する時間がどんどん短くななってしまいます。



日本でやるなら、当日の人数規模が大きいと、①Amigo Ladrão、小さいなら②Amigo Secreto、といった形に落ち着く予感がします。


ぴょんぴょ子は5年前にブラジル人の友達と日本で①Amigo Ladrãoを10人強で行った際、

ドタキャンが1名いても何事もなくスムーズに事が進みました。

それ以来、自分が幹事の際はめっきり①Amigo Ladrão派です。


4.プレゼント交換をマンネリ化させない一工夫

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プレゼント交換って、1年に何回も行ったり毎年同じメンバーで行ったりすると、マンネリ化しちゃったりしますよね。

それを打破する為に、事前準備の段階でプレゼントにテーマを設けておくという方法があります!


参加者全体で1つのテーマを設けたり、プレゼントが被らないように各参加者に異なるテーマを設けるなど、ブラジルの皆さんは工夫を凝らして楽しんでいるようです。

テーマの例

“赤い物”、“海”、“身につけるもの”、etc…


テーマがあると、買うのももらうのも、ほんのり楽しさがプラスされますね☆


5.喜ばれるプレゼントを選ぶ&もらう方法

②のAmigo Secretoを行う場合、せっかくプレゼントするなら相手に喜んでもらいたいものです。

もらう側も、喜べるプレゼントがほしいですよね。


需要と供給を一致させる為に、其々が予算内の欲しい物リストを予め作って公開しておく、という方法があります。

ブラジル流!みんなで楽しめる、面白いクリスマスのプレゼント交換

プレゼントする側は、そのリストの中から選んで購入すれば、プレゼントをもらう側も喜べます。

リストの例①
  • 小説
  • 食器


また、リストをより詳細に書けば、本当に欲しい物が手に入るので、とっても経済的なプレゼント交換となります。特に、服や靴など大きさの情報がポイントになる物はサイズ指定するに越したことがありません。

例えば、先ほどのリストの商品に、必要最低限の情報を追加してみます。

リストの例②
  • ミステリー小説
  • 26センチの靴
  • 無地の四角い食器

ここまで決めれば、自身が欲しい方向性の物が手に入ることが見込めます。

当日のサプライズ感は減ってはしまいますが、どうかご安心を。実際にもらえるものが誰のミステリー小説なのか、どんなデザインの靴なのか、何色の四角い食器なのか、そもそも小説、靴、食器のどれが貰えるのか、、、これらは当日のお楽しみとしてちゃんと残っています。


2.Amigo Secretoを行うメンバーで事前にリストを作成するかどうか、決めておくといいですね。


ちなみに①Amigo Ladrãoを行う場合でもリストを作成しておくと、当日の奪い合いが盛り上がる可能性が高まります。


6.おまけ:ブラジルのクリスマスに欠かせないのはパネトーネ!

パネトーネ/Panettoneといえば、イタリアのパンを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

正解です。その通りです。

そんなパネトーネは、ブラジルでもクリスマスによく食卓に並びます

ブラジルのスーパーに大量に並ぶパネトーネちゃん達
ブラジルのスーパーに大量に並ぶパネトーネちゃん達


昔イタリアからの移民が、イタリアのパネトーネをブラジルに持ち込んだことから、ブラジルでは年末になると

パン屋に限らず、スーパーやお菓子屋さん等、街のお店のいたるところにパネトーネが登場するのです。


このパネトーネ、ドーム型のケーキのようなパンで中はフワフワ(ちょいパサパサ)していてそのままで食べることができます。

ただ、贈り物として届くパネトーネを大量に消費しなくてはいけなくなるご家庭も多いそうで、そのままの味に飽きたら生クリームやジャムをつけて食べるのだとか。


パネトーネ本体にチョコやドライフルーツ、キャラメル等が入っている種類のものもあります。

パネトーネ種の特徴により賞味期限がおよそ1カ月以上はあるので

いろんな味を買い溜めておくのもベストですね。


ブラジルで最もポピュラーなパネトーネのメーカーの1つ、Bauducco社のものは、大きさも大小様々あり、日本でも取り扱いがあります。

日本では他にも、本国イタリアのメーカーSaronno社のものも手に入ります。

ブラジリアン プレゼント交換の場に添えれば、更にブラジルらしさを感じることができますね☆


ブラジル流!みんなで楽しめる、面白いクリスマスのプレゼント交換

如何でしょう?

今年も楽しいクリスマス&お正月を過ごせますよーに✳︎


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